Technology

技術紹介

機能性粉体の可能性や付加価値はコア技術によってさまざまに拡がります。長年の経験で培ったコア技術を活かし、ご要望に応えられる機能性粉体を提供します。

製造技術

研究から量産までを支える粉体製造基盤

三井金属の機能性粉体は、アトマイズ(水・ガス等)、湿式合成、熱処理、粉砕、分散、分級といった多様な製造技術を保有しています。
これらの技術を組み合わせることで、粒子径・形状・組成・表面状態を精密に制御し、安定した品質で量産することが可能です。
研究開発段階から量産まで一貫して対応できる製造基盤により、お客様のご要望に応じたカスタマイズや安定供給を実現しています。

狙いの性能を実現するための材料設計力

組成設計は、粉体材料に求められる特性に応じて、元素の種類や配合比を最適化する技術です。
三井金属では、過去の技術蓄積や多様な材料開発経験を基に、融点、反応性、電気特性、熱挙動などを狙い通りに制御する組成設計を行っています。
特に合金粉末では、添加元素や比率を細かく調整することで、耐酸化性の向上や熱収縮挙動の安定、実装温度の低減、濡れ性や導電性の最適化、接合信頼性の向上を実現します。
お客様の装置条件や用途に合わせて融点を調整するなど、きめ細かなカスタマイズ対応が可能である点が大きな特長です。
また、同じ性能をより低コストな材料で実現する設計にも強みを持っています。
既存製品の改善だけではなく、新規製品開発においても組成設計の技術が生かされています。

合金の組成設計による性能改善事例

銅ニッケル合金粉、銅粉 SEM画像

銅粉単体に比べて銅ニッケル合金は高温領域でも高い耐酸化性を示します。

銅粉単体に比べて銅ニッケル合金は高温領域での熱収縮挙動が安定しています。

   

複合酸化物の組成設計による性能改善事例

複合酸化物の組成改良により、NIR透過プロファイルを制御することができます。

関連製品

表面に機能を与え、材料性能を引き出す

表面改質技術は、粉体表面に有機物または無機物のコーティングを施すことで、導電性、耐酸化性、分散性、耐劣化性などの機能を付与・制御する技術です。
三井金属では、用途や材料特性に応じて、有機コーティング・無機コーティングを使い分け、最適な表面設計を行っています。
有機コーティングでは、シランカップリング剤などを用いた1~2nmレベルの均一な表面処理により、樹脂への分散性や親和性を向上させ、複合材料用途での加工安定性を高めます。
無機コーティングでは、Ag、Sn、Niなどの金属やTa2O5、SiO2、Al2O3、TiO2などの酸化物のナノレベル被覆により、耐酸化性向上、焼結挙動制御、電池寿命向上、省銀化などを実現します。
例えば、銀コート銅粉では、銅粉表面に薄く銀をコートすることで、銀並みの導電性と耐酸化性を確保しつつ、銀使用量を大幅に削減できます。
また、リチウムイオン電池材料では、数nm厚の無機コート層によって粒子界面を安定化し、電池劣化の抑制と寿命向上に寄与しています。

シランカップリング剤による表面処理

表面処理なし

シラン処理(均一コート)

シラン処理後は水相とトルエン相に分離し、樹脂への分散性や親和性が向上します。

   

Cu粒子表面のAgコーティング

Agの少量コートによりCu粒子にAg並の導電性を付与できます。Ag粒子の代替を狙った技術です。

関連製品

粉体形状を操り、加工性と性能を最適化

形状・粒度制御技術は、湿式合成条件や機械加工、アトマイズ条件の最適化により、粉体の形状や粒径を用途に応じて制御する技術です。
三井金属では、球状化、扁平化、樹枝状など、多様な形状制御に対応しています。
球形度を高めることで、ペースト中での流動性向上や粘度低下、焼成時の均一接触を実現し、焼結挙動が安定化します。
一方、扁平化(フレーク化)では粒子間の接触面積が増えるため、導電性向上や低温焼結に効果を発揮します。用途に応じて、水アトマイズとガスアトマイズを使い分け、1.5~2µm級の微粒粉から3Dプリンター向けの球状粉末まで幅広く対応可能です。
MLCCの小型化に伴う外部電極の薄膜化ニーズに対しては、粒子径・形状を精密に制御することで、焼成温度低減や電極形成安定化を実現してきました。

球状銅クロム合金粉(3Dプリンター用)

フレーク状銅粉

ウニ状Ag粉(特殊形状)

樹枝状金属粉(特殊形状)

関連製品

粒子内部構造を設計し、新たな機能を創出

構造制御技術は、粒子合成条件や添加材設計を通じて、結晶構造や内部構造(中空構造、コアシェル構造など)を制御する技術です。
結晶性を高めることで、導電性、焼結性、耐酸化性、機械的強度を向上させることができます。
中空構造では、粒子内部に空隙を持たせることで、材料使用量を抑えつつ、低温焼結や応力緩和を実現し、コスト低減と信頼性向上に貢献します。

中空Ag粉

中空Ag粉断面像

また、コアシェル構造では、コア材が光学・物理特性を担い、シェル層が導電ネットワークを形成することで、多機能化と省材料化を両立します。
帯電防止フィルム向け導電性酸化物粉末や、電池材料、銀粉・銅粉など、用途に応じた構造設計が可能です。

コアシェル構造イメージ図

コア材:硫酸バリウム×シェル:アンチモンドープ酸化スズの導電性酸化物

関連製品

機能性粉体製品に関するお問い合わせ
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